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理事長所信

公益社団法人前橋青年会議所 第76代 理事長 須永光

はじめに〜

私は、2016年の8月に前橋青年会議所に入会をしました。入会当初は仕事を理由に青年会議所運動にコミットできない時期がありました。2020年のコロナウィルスの流行により、世の中が一変し、事業が立ち行かない企業もある中、青年会議所だけが、本気で仲間のことを心配し、助け合う行動を起こしていました。利害関係なく、切磋琢磨した仲間だからこその強い絆で結ばれた青年会議所に心を打たれ、改めて青年会議所運動に向き合うきっかけになりました。様々な団体がある現在、青年会議所にしかない魅力はそこにあると確信しています。かけがえのない仲間とともに、明るい豊かな社会の実現に向けた運動を展開していきます。
さて、前橋青年会議所は戦後の混沌とした社会情勢の中、新日本の再建は我々青年の仕事であると日本で3番目に設立されました。そこから、75年もの長きにわたり、先輩諸兄姉が築き上げてきた歴史と伝統は、私たちの礎となっています。近年は流行り病、震災、各国の戦争など、不安定な社会情勢が続く一方、生成AIの発達など、急速な技術革新により、社会が目まぐるしく変化しています。前橋市においては、平成28年の前橋ビジョンの発表から少しずつ変わりつつある過渡期にあります。今こそ私たち青年会議所がリーダーとなり、共に歩む行政や他団体の先頭に立って、魅力ある前橋の再建を目指そうではありませんか。

75周年の節目を彩る前橋花火大会事業

前橋青年会議所は本年、創立75周年を迎えます。長年に渡って前橋花火大会と同日に事業を行ってきた成果が着実に見え始めています。前年度は協賛金や登録料に頼ることなく、前橋花火大会の桟敷席管理による委託金と事業予算のみで事業を展開しました。
本年度は、75周年の節目を記念すべく、今まで以上に地域に寄り添い、80周年に繋げる新たな一歩を踏み出します。前橋市においては、出身や国籍に関わらず、多くの人が移住し、生活を営んでいます。前橋市に住むすべての人々に認知され、地域の若者が憧れる団体になれるよう、魅力あふれる事業を展開し、前橋花火大会とともに75周年の前橋青年会議所に花を添えます。

魅力ある組織が魅力ある人を呼ぶ

2025年度の卒業者数は14人を超えます。人数のことだけでなく、長く経験した会員が多く卒業する年でもあります。前橋青年会議所は人数が少なくなれば、運動を最大化することも、維持することも困難になります。また、経験の浅いメンバーが多くなれば運営自体もままならなくなるでしょう。今後の前橋青年会議所運動のためには、若い人材の会員拡大が必要なのです。
果たして、私たちは若い人材を拡大できるだけの魅力ある組織になれているでしょうか。
魅力ある人や組織であれば、自然と魅力ある人が集まってきます。しかし、現状はどうでしょうか。拡大運動をしなければ人は入ってきません。魅力ある人や魅力ある組織を構築することと、全員拡大運動によって、本年度は、入会者数30名以上という数値目標を掲げます。全メンバー一丸となって、前橋青年会議所の魅力を伝え、知っていただき、多くの仲間を増やす運動に邁進します。また、魅力ある組織と魅力ある運動の発信を今まで以上に活発化し、より多くの目に留まるような取り組みを行います。

企業の発展は地域の発展

2023年の群馬県内の倒産した企業は過去10年で最も多い件数となり、リーマンショック以降では2009年に次ぐ件数になりました。この激動の時代、生成AIなどの急速な技術革新や、生産年齢人口減少などの数多くの社会課題に対応し、これからの未来を予測しながら世界基準で行動することができる企業にならなければ、成長と発展は難しく、時代に取り残されてしまいます。だからこそ、現状に満足することなく、常に時代の変化に対応し、これからの時代を生き抜くビジネス力の向上を図っていきます。
地域の企業や団体、これから起業を考えている若者たちとともに、時代にあったビジネス力を学び、実践できる機会を提供します。壮大なビジネスプランも実践しなければ絵に描いた餅になります。私がやらねば誰がやるという強い気持ちを持ち、挑戦し続けるJAYCEEを目指します。

魅力ある前橋に導くリーダーの育成

戦後間もない時代のリーダーは、混沌とした社会を先頭に立って引っ張っていくリーダーが求められていました。それは、明確な目標があったからです。しかし、変化が激しく、多様性が尊重される現代においては、仲間を信じ、仲間の力を最大限に引き出すリーダーも求められてきました。そのように、時代の変化とともに、求められるリーダー像も変化しています。ただ、いつの時代でも変わらないものは、常に挑戦し続ける強い気持ちが仲間を動かす原動力になります。私の息子は失敗を恐れずに授業中に何度も手を挙げます。誰もが小さい頃は失敗を恐れずに果敢に挑戦していたのではないでしょうか。いつからか、失敗することを恥じて、「挑戦」すらしない臆病な大人になっていませんか。私たちJAYCEEは、失敗を恐れることなく、常に挑戦をし続ける強きリーダーでなければなりません。
明るい豊かな社会の実現に向けて、今後の社会を担う次世代の青少年とともに、時代に合わせたリーダーの資質を身に着け、どんな状況下でも挑戦し続ける強いリーダーとなれるような事業を展開していきます。

今こそ正しく新しいJAYCEEに

前橋青年会議所には75年の歴史と伝統があります。数えきれないほど多くのメンバーが、前橋のために20歳から40歳までの限りある時間の中で、奉仕・修練・友情の三信条のもと、切磋琢磨してきました。その築き上げてきた歴史と伝統は今もなお、前橋青年会議所の文化の礎となっています。
平均在籍年数が3年未満の今、75年もの長い歴史と伝統、そして青年会議所運動の意義と目的をわからず、ただ闇雲に運動をしていては、自身の成長にも、地域の発展にも寄与できません。故きを温ねて新しきを知り、良き伝統は継承し、変えるべき点は変え、時代に合ったJAYCEEを育て、次代に続く新たな伝統を作っていきます。

おわりに

私は前橋青年会議所に感謝をしています。
LOMでの運動はもちろんですが、日本青年会議所の国際アカデミーへの参加や、日本青年会議所や群馬ブロックへの出向をすることで、青年会議所運動でしかすることができない貴重な経験や多くの出会いをさせていただきました。
しかし、入会当初は仕事を理由に多くの機会を逃していました。ただ、青年会議所運動に向き合ってきた期間の方が、仕事を理由にNoを言い続けてきた期間よりも遥かに会社も自分自身も成長しています。仕事も120%、青年会議所運動も120%でやるからこそ、私たちは成長します。常に自分自身に負荷を掛けることを惜しまず、挑戦し続けるメンバーが増えることで、きっとさらに魅力ある前橋青年会議所になるのではないでしょうか。一つでも多くの成長の機会を自ら掴みに行く積極的なJAYCEEとなり、これからの未来を一緒に切り開いていきましょう。
全身全霊で、青年会議所運動をともに邁進した後に、最高の仲間と、最高の青春ができることをお誓い申し上げ、理事長所信といたします。
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