理事長所信
公益社団法人前橋青年会議所 第77代 理事長 都丸貴博

はじめに〜
「大切な人の大切なものを大切にしたい」それは私がこれまで心掛けてきた想いです。そして、青年会議所運動の中で多くの人と出会い、支えられてきた今、よりその想いは強くなりました。また、私たちの生活にある当たり前が、実は決して当たり前ではなく、数えきれないほどの人の想いや働きによって支えられていることに、日々感謝の念を抱いています。前橋青年会議所はこれまで 75 年を超える歩みの中で、時代と共に変革をし続けながら明るい豊かな社会の実現という普遍の理念のもと、数多くの仲間や先輩諸兄姉と地域の人々に支えられながら運動を続けてきました。その長い歴史を経ても、目の前の人を大切にすることからはじまり、その人の大切にしている人やものにまで想いを寄せること。そして、その積み重ねがやがて地域全体の安心感や連帯感を生むことは不変であると私は信じています。青年会議所は、地域社会に貢献していく修練の場であり、挑戦の場です。私たち一人ひとりの成長には負荷が必要であり、慣れ親しんだ快適な環境の中から一歩踏み出し、自分の限界を少しずつ超えていく、その積み重ねが自己の可能性を広げ、人生に厚みをもたらします。その中で得た気づきや経験は、決して短期間では測れない価値となり、仕事や家庭、そして様々な活動や運動に活かしていくことができます。私は感謝というキーワードを胸に、仲間と共に一歩ずつ確かな歩みを重ねてまいります。そして、すべてのメンバーに挑戦と成長の機会を提供し、役職に関係なく誰もが主体的に意見を出し合い、任されたことに責任を持って取り組める風土づくりをさらに推進します。
組織の拡大 ― 魅力的で選ばれる組織に
組織力の低下に直結する会員数の減少は、様々な企業や組織にとって対策すべき重要な課題であり、前橋青年会議所においてもそれは変わりません。多様な仲間と出会い運動の幅を広げ、地域により大きな影響を与える基盤となる会員拡大の重要性は年々高まっています。様々な組織がある中で、なぜ前橋青年会議所を選び入会したのか、なぜ続けているのか、なぜ他者に薦められるのか、これらの問いに私たちは胸を張って答えられる組織でありたいと思います。組織の拡大は、数を追い求めることに加えてそれ以上に重要なのは、なぜこの組織に身を置きたいと思うのか、どのような価値を提供できるのかという組織の存在理由を明確にし、魅力を持った団体として選ばれることです。私たちはこれまでにも、会員拡大のために様々な手法や仕組みを試行してきました。全員拡大の考え方やプロモーション強化、個人のつながりによる紹介など、一定の成果を得てきました。そこからさらに本質的な私たちが魅力に感じている部分である、この組織にいる意味、得られる成長やつながりの可視化と共有が重要だと考えます。2026 年度は、会員一人ひとりが語れる組織を目指します。それぞれが前橋青年会議所にいるからこそ得られた気づきや、支え合いの中で成長できた実感を言語化し発信していくこと、新しい拡大先とつながることで自然と共感が広がり新たな仲間が増えていく環境を創出します。
子供と共に育つ地域の創造
前橋市では、子供の権利を守る「こども基本条例」や総合的な「こども計画」の策定を検討する中で、子供たち自身の意見が取り入れられています。こうした取り組みは、子供が自己肯定感を養い、安心して挑戦したり主体的に成長したりできる基盤になります。未来を担う子供たちが自分のことを大切にされていると感じられる地域社会を築くことは、持続可能な社会を目指す中で最も真剣に取り組むべきテーマの一つと考えます。しかし、大人が子供を守る存在であるべきという発想だけでは不十分だとも考えます。子供たちの素直な言葉や行動には、大人に気づきを与えてくれる力があります。子供たちからも刺激を受けて大人に気づきを与えるような影響し合う関係性が、地域をより強く温かくしていくのです。2026 年度は、子供たちが自らの感情や興味を表現し、地域の人々とつながる場を創出します。そこに参加する大人たちが、子供たちから気づきを得て、その存在のありがたさを改めて感じる機会となるような双方向型の地域体験を重視します。私たちは育てるよりも、共に育つことを目指し、世代を超えた信頼関係が根づく地域の土壌づくりに挑戦します。
前橋花火大会関連事業での会の魅力発信
前橋花火大会は、地域全体が一体となる貴重な日であり、地域の人々にとっては再会の場でもあります。そして、前橋青年会議所にとっても最大の発信の機会となります。2026年度も、この場を最大限に活用し、私たちの存在価値と活動の意義を広く伝えていきます。ただ前橋花火大会に合わせて実施するのではなく、前橋青年会議所として介在する価値を強く発信し、地域との結びつきを深める一日とします。そして、私たち前橋青年会議所がどのような運動を展開するかは、地域の未来へのメッセージとなります。2026 年度は、会員の想いと地域の願いを結集し、感謝をつなぐ一日としての事業を構築します。前橋青年会議所が地域に根付き、記憶に残る存在となるための挑戦と表現の場とします。
組織の未来設計
青年会議所運動を持続可能なものとして未来に引き継いでいくためには、目に見える事業だけでなく、組織の土台となる仕組みや制度の見直しも必要になります。近年、会員数の減少や会員の入会歴構成の変化、各自の働き方や人生観が多様化してきています。2026年度は、そうした現状を真摯に見つめ、効率化と柔軟性のある運営体制づくりに取り組みます。これらの取り組みは、単なる効率化ではなく、メンバーが本質的な学びや挑戦に集中できる環境づくりを確立することであり、結果として組織全体の活力を高めることにつながります。私たちが未来の仲間に自信を持ってこの組織を引き継ぐためにも、2026 年度は内部からの進化にも果敢に挑んでまいります。
おわりに
青年会議所で過ごす時間は、40 歳までという明確な限りがあります。しかしその限られた時間の中で、どれだけ本気で挑んだかによって入会して得られる成長に差が生まれると考えています。私は、この前橋青年会議所に出会い、多くの仲間と出会い、数えきれないほどの気づきを得てきました。そして今、理事長として、私自身がこの組織にいただいた恩を少しでも返したいという強い想いを抱いています。「大切な人の大切なものを大切にする」「当たり前のことなど無くすべてのことに感謝する」この姿勢を一人ひとりが持ち続け、運動に向き合うことができたなら、きっと私たちの地域は、これまで以上に温かく、希望に満ちた場所へと変わっていくはずです。この一年皆様と共に歩み、共に笑い、共に悩み、共に挑戦することを誇りに思い、全身全霊で青年会議所運動に邁進することをここに誓い、2026 年度理事長所信とさせていただきます。

